『嵐が丘』がまた映画になる

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『嵐が丘』が、また映画になる。エミリー・ブロンテの小説が発表されたのが1847年、はじめての映画化が1939年、そして今年2026年、なんと8度目の映画作品が公開される。

なぜ『嵐が丘』は、わたしたちをひきつけるのだろうか。ヨークシャーの片田舎を舞台に展開される、キャサリンとヒースクリフというふたりの男女の感情のぶつかりあいを描いたこの物語は、なぜ人類の普遍へといたったのだろうか。

おもうに人間というものは、誰しもその生のうちにおいて、何度かは激情に我を失くした経験と、その愛が報われなかった苦い思いを抱いて生きているのだろう。こんなに愛しているのに、なぜ苦しむのか。愛しているのに、なぜしあわせになれないのか。そもそもなぜ出会ってしまったのか。そう、この世界は、キャサリンはわたしだ、ヒースクリフはわたしだという、無数の思いで溢れているのだ。

愛という言葉ではおさまり切らない感情に突き動かされた関係は、もはやふたりだけのあいだでは完結せずに、たいていはまわりをも巻き込んで、おおくのひとを傷つけすべてを破壊するものだが、キャサリンとヒースクリフの関係もまた、あたかもヨークシャーの野を焼き尽くすがごとく、すべてのひとのこころを灰にしていく。2026年、わたしたちはまた、ふたりの果てを見ることとなる。

映画『嵐が丘』本予告 | 26年2月27日(金) 日本公開決定!
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