空き瓶通信0064 Life is coming back

garageband / Pixabay

今年はほんとうにいろいろなことがあって、すっかり自分を見失って過ごしてきたということに、最近になって気がついた。わたしは、自分が無尽蔵なエネルギーをもち、こころもからだもハイテンションな存在であることを、忘れていたのである。

わたしは欲深い人間だ。ひとが生きていくうえで避けて通れない事柄について忠実でありたいと思い、そのことについては特に悩むこともなく、ずっと毎日を生きてきた。したがって、あらゆる宗教と呼ばれるものにおいて、欲そのものを否定的にとらえることについて、わたしはつよい不満をもっている。欲を否定することは、欲と呼ばれるエネルギーによって突き動かされている、いのちそのものを否定することになるのではないか。わたしは、そう信じてうたがわない。

煩悩即菩提という言葉があるが、わたしは欲をつきつめたところに、悟りと呼んでもいいような境地にいきつくことがあるのだと、ひそかに思っている。欲にまみれて、たましいというものはらせん状に上昇していくのだと、わたしは信じてうたがわない。ダンテが地獄と煉獄をめぐったのちに天国で最愛のベアトリーチェと再会するように、ひとは両手いっぱいにあらゆる欲を抱え、ときに満足感を得たり、あるいは飽きていくことで、最上の何かを得るのだ。

これからわたしは、やりたいことは全部やっていこうと思う。昔のように、いつもなにかに夢中になって、興奮している自分にかえるのだ。本を読む。浴びるように絵を見て、自分でも描く。まんがを読んで、映画も見る。音楽も聴くし、もちろん文章も書く。自分の人生に、遠慮をしない。Life is coming back.かつての自分の感覚を思い出して、やりたいことを、野放図にやっていこうと思うのだ。

小沢健二/ラブリー 【PV】

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