空き瓶通信0051 運について

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なぜわたしは、こんな星のもとに生まれたのか。そんないいまわしがある。そのことばを文字通り受けとれば、占星術における出生時の星の配置をさすことになるのだろうが、みずからの境遇を生まれたときに頭上に広がっていた無限の宇宙の星々と重ねあわせるとは、それが当たっているのか当たっていないのかはともかくとして、なんとも雄大な話である。

運のいい悪いということは、あるのだろうか。はっきりとしたことはわからないが、ある程度生きていると、たしかにめぐり合わせのいい悪いというものは、なんとなくあるのかなと思う。

自分のちからで人生を切り開こうとする気概は最高に美しいが、思いひとつだけでは何ともならないのがこの世の中である。その何ともならないものを左右するのが運ということになるのだろうが、思い通りの人生まではいかないにしろ、せめて嫌なことは避けて通りたいと思うのが人情である。

運命という字は、命を運ぶと書く。運は命を運ぶものと考えてみると、人生を動かすのは、やはり運なのだろうか。そうすると、運のいい悪いなんてただの錯覚だと涼しい顔をしているわけにもいかなくなる。漢字というものは、意外と真実をいい当てているものである。

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