高山宏 學魔_nonbot 身内と胎内 『失われた庭』の僕 26~28

身内と胎内 『失われた庭』の僕 26): 先立つこと10年。矢川さんの『兎とよばれた女』が著者自送で届いた時は首をひねった。キャロル好きのスノッブ女という固定観念が災いしていたんだろうと思うが、もの書きとしての矢川評価は、ぼくの場合、低い。

身内と胎内 『失われた庭』の僕 27): キャロル邦訳史上、最低の破廉恥な仕事だと、詩人北村太郎の訳した王国社版『アリス』をぼくは酷評し、それから間もなく他界する北村氏と周辺の怨みを買った。建石修志画伯の仕事が大好きで、氏の装本に惹かされて買ったが、当世のギャル言葉に媚びた訳文には..

身内と胎内 『失われた庭』の僕 28): へどを吐いた。それをほめている人がいるというので、聞くと矢川澄子だという。矢川氏自身の『アリス』訳にも妙にべたついたところが気に入らない。あれは金子國義の絵でもってるんだと思った。

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