映画について


先月から、また映画を見るようになった。肩慣らしの意味もこめて、とりあえずかつて見たものをふたたび鑑賞することからはじめている。このまえの文章で人間ぎらいを宣言したのに、当の人間がうじゃうじゃ出てきてずぶずぶの関係を繰り広げる映画を見ているなんて矛盾もいいところなのだろうが、ずぶずぶまでいくからこそ浮かぶ瀬もあるのが人間である。鼻にもひっかけられずに無視をきめこまれるより、よっぽどいい。抜き差しならぬところまでいくのがひととの交わりの真骨頂だと、映画を見ていて心底思うこともある。

見ているものといえば、てんでばらばらである。ただ、なるべくひとが見ないようなものを見てやろうという気持ちがあるので、妙なものばかりを見ている。誰も知らない映画を見る。そんなことに、価値を見出すのもおもしろい。

そんな映画のひとつひとつについて、これから感じたことを書いてみようと思う。気取ることなく、思ったことを素直にことばにする。そしてその多くは、よろこびに満ちたものになることだろう。

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