高山宏 學魔_nonbot 身内と胎内 『失われた庭』の僕 104~107

身内と胎内 『失われた庭』の僕 104): 澁澤作品の意義は、かえってぼくの方が「世界大」のものとしてさえ評価してきた。その一方で、書かずもがなの文章あるを批判し、観念でばかり遊ぶ実体ない世界と思うという感想もあちこちで書いてきた。

身内と胎内 『失われた庭』の僕 105): 小さ過ぎる世界。小さい世界に執すと宣言している相手にぶつけるにはバカな批判だし、そういう世界が好きと言うファンが一杯いるんだから、それはそれで結構でしょう。好悪や道徳的判断を抜きに澁澤の「反生命的思想」を論じるたびに、澁澤ファンから裏切り者.

身内と胎内 『失われた庭』の僕 106): 呼ばわりの手紙が来た。本当は健啖とは真反対な人が書く食通文学とか書いた時もそうで、これをなぜはっきりおぼえているかと言えば、澁澤は食べることが本当に好きだった人なのよ、知らないで評価しちゃだめという手紙を矢川さんその人からもらって..

身内と胎内 『失われた庭』の僕 107): ふうん、そうなのかと、得心いかぬまま頭を掻いたことがあったからだ。澁澤氏が亡くなったのは1987年8月5日。是が非か、微妙なタイミングだった。ぼくは澁澤マニアとしてこれ以上ないほどの全力投球で遺作を評価する長文オマージュを『文藝』に書いた。

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